ハスラー(その3)

やっと手に入ったスペシャルエディション!やはり主演のポール・ニューマンの後日談を聞けるのは貴重であった。おまけ部分について大満足である。

彼の関連作品を改めて知ることができるし、“あのショット”も採録。ポール・ニューマンの人間性も深く掘り下げる形になっているのだ。

ところで…
引っ張ってきた「ハスラー」というお題であるが、一番強調したい点は“実際に球撞く人間の気持ち”というのが見事に表されている点であろう。

親指を折られたエディが、恋人のサラとピクニックに出かけた際に言う台詞がある

“俺は調子に乗ってくると、キューが体の一部になって、どんなショットもできる気がしてくるんだ。そして最終コーナーを全速力で抜けることができる。この感覚は言葉では表せない。”

自分はまったく名人などではないが、この言葉がよく分かる。ただの木の棒が体と一体化する感覚…。球という不安定な物質を意のままに操る感覚は、まるで自分が全能の神になったような錯覚にまで連れて行ってくれるのだ。

これにのめりこむと、ほかの事象は犠牲にしてしまう。それほどの魅力が球撞きにはあるといっていい。結果的に彼は大切な存在を“死”に追いやってしまう。しかし、本当に大切な存在を失ったことで、彼は本当の強さを手に入れる。そして、それを奪われてしまう。それがエディ・フェルソンの“球撞き”であったのであろう。

ところで、この映画で行われるゲームは「14-1ラック」と呼ばれるゲームであるが、9ボール全盛の現代では、知名度は大変低い。しかし、本当の腕前が測られるゲームとも言われている。どの番号から入れても良いが、必ず指定のポケットで。15個あるボールが残り一個になると、14個をラックし、その一個をポケットしながらその14個を壊し、ポケットしつづけるのがこのゲームだが。実際やってみると、ポケットし続けるのは非常に難しい。

ちなみにこの映画でアドバイザーを務めているウイリー・モスコーニは、このギネス記録を持っているが、その記録は526点(!)未だに破られていない。その彼がミネソタ・ファッツに顎で使われる役をやっていたりします。

この映画の監督は奥行きを意識した画作りが多いのが特徴。アメリカの赤狩り政策で、このあとしばらく作品を撮れていません。

原作が存在しますが、内容(特にラスト)は大分映画と違います。サラも死にません。

ポール・ニューマンファンは、このスペシャルエディションを迷わず買いましょう。もっとファンになることは間違いないでしょう。慈善活動に生きがいを持つ彼を、自分は心から尊敬します。

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